iOSにおける3つの画面遷移を知る

Satsuki Hashiba
4 min readOct 14, 2019

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iOSには画面遷移の方法が3種類あります。この記事では、それぞれが持つ意味や決まりごとをまとめています。

目的は常にひとつ

画面遷移のお話をする前に、大事な原則があります。アプリにおいて、目的はいつもひとつであるべきです。例えばボタンは保存、削除、追加など、それぞれひとつだけ目的を持ちます。画面ひとつをとってみても、ログイン、検索、作成など目的はひとつです。アプリ全体でも、写真の撮影、音楽の再生、アプリのダウンロードなど、それぞれが担う目的はひとつです。

わかりやすい例として、「ミュージック」アプリと「iTunes Store」アプリが挙げられます。ミュージックアプリではApple Music上の音楽を検索したり再生したりすることができますが、音源の購入はできません。これは、ミュージックアプリの目的が「曲の再生」だけだからです。iTunes Storeの目的は「コンテンツの購入」なので、音源の購入はこちらに含まれます。

3つの画面遷移

上で述べたようなアプリの目的を達成するために、iOSには以下の3つの画面遷移が用意されています。

これらはそれぞれが意味や決まりごとを持っています。

Push

Pushは階層型と呼ばれるナビゲーションで、あるひとつのタスクを遂行します。大抵画面の上部にナビゲーションバーが設置されています。設定アプリやメールアプリなどで見られる遷移方法です。写真の投稿やアルバムの作成など、取り扱うタスクの目的はここでもひとつです。

Pushでは画面ごとにひとつの選択を行い、次のステップへと進んでいきます。前のステップへ戻るボタンは、取り消しの意味を持ちません。その画面での変更は保存されるべきです。

Tab

Tabはフラットナビゲーション、または並列型とも呼べるナビゲーションで、複数の動線を保持します。保持する画面の目的はどれも同じになります。例えばApp Storeは現在5つのタブを持っていますが、どのタブからも「アプリのダウンロード」にたどり着きます。

Modal

Modalは、分岐型とも呼ばれる遷移方法で、多くの場合下から新しい画面が被さるアニメーションを伴います。現在のメインタスクとは外れた、サブタスクを取り扱う一時的な画面がModalで表示されます。例えば写真アプリにおけるアルバムの作成、ミュージックアプリにおけるプレイリストの作成などです。これらのタスクはアプリ本来の目的である「写真の閲覧」や「曲の再生」とは離れているので、Modalによる一時的な画面となっています。

以上がiOSにおける3つの画面遷移です。Pushで前の階層に戻る際に変更を破棄してしまったり、Tabで異なる目的を持つ画面を並べてしまったりしがちなので、今後留意しておきたいです。

参考文献

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